ViewWaveは, 以下に説明する強震データファイルを読み込むことができます。なお, ViewWaveが内部で扱っている加速度の単位はcm/s2です。すべての強震データファイルは, cm/s2に変換して読み込みます。
建築研究所ACファイル
建築研究所は, その強震観測ネットワークで得られた強震記録をウェブ上で提供しています。データファイルの拡張子はACで, 複数のチャネルがひとつのファイルに収録されています。詳細は以下をご参照ください。ViewWaveはもちろん, ACファイルを読めます。
- 建築研究所の強震観測: http://smo.kenken.go.jp/ja/
- 強震記録(.ac)ファイル: http://smo.kenken.go.jp/ja/smn/acfile
防災科学技術研究所K-NET及びKiK-netファイル
防災科学技術研究所(NIED)はふたつの大規模な強震観測網を運営しています。K-NET及びKiK-netと称される観測網で得られた強震記録は, ウェブサイトで公開されています。
K-NETの観測地点はひとつの強震計を有し, 強震計は3成分の加速度計を有しています。ひとつの強震記録は拡張子“EW”, “NS”及び“UD”の3つのファイルで提供されます。
KiK-netの観測地点には, 地表と地中に2つの加速度計があります。通常地中の加速度計は, 地震基盤と呼ばれる岩盤上に埋設されています。各加速度計は3成分の加速度を計測します。ひとつの強震記録は拡張子“EW1,” “NS1,” ”UD1,” “EW2,” “NS2”及び“UD2.”の6つのファイルで提供されます。
K-NETとKiK-netの強震記録を読む場合, ひとつのファイルを指定されるとViewWaveは全チャネルを読み込もうとします。
- 防災科学技術研究所強震観測網: http://www.kyoshin.bosai.go.jp/kyoshin/
- 強震データのK-NET ASCIIフォーマットについて: http://www.kyoshin.bosai.go.jp/kyoshin/man/knetform.html
気象庁強震記録ファイル
気象庁(JMA)は全国に震度計を展開しています。震度計は震度を計測する機器ですが, 強震計としても機能します。震度計で得られた強震記録は気象業務支援センターからCDやDVDで年報として発刊されています。これには地方自治体の震度情報ネットワークで得られた強震記録も一部含まれます。また, 気象庁の震度計で得られた一部の強震記録は気象庁のウェブサイトからダウンロードできます。大別すると強震記録ファイルの書式は2種類あります。ヘキサアスキーファイルとCSVファイルです。ヘキサアスキーファイルは, 拡張子の部分を観測地点記号で使っているため, 決まった拡張子がありません。ViewWaveはこれら2種類のファイルを読むことができます。
- 95型震度計ヘキサアスキーファイル(YMDDhhmm.*)
- 気象庁CSVファイル(*.csv)
震度計にはいくつかの種類があり, 種類によって加速度計の感度に違いがあります。ヘキサアスキーファイルの場合, ファイルの中には震度計の種類の情報がありません。よってViewWaveはヘッダー上に書かれた最大値情報とデータ中の最大値を比較して感度を決定しています。
- 気象庁 (JMA): http://www.jma.go.jp/
- 気象業務支援センター(JMBSC): http://www.jmbsc.or.jp/
バイナリファイル
いくつかの強震計や専用のソフトウェアは固有の書式を持ったバイナリファイルを作ります。ViewWaveはそのようなバイナリファイルの一部を直接読むことができます。現在, ViewWaveは以下のバイナリファイルをサポートしています。
- ミツトヨ(アカシ) SMAC-MD/MDUファイル(*.md)
- 東京測振win32ファイル(*.t3w)
- 東京測振DBLファイル(*.dbl)
- Kinemetrics Altus K2/Etnaイベントファイル(*.evt)
ミツトヨ(アカシ)のSMAC-MD/MDU強震計は拡張子“SMC”のバイナリファイルを作ります。また関連するソフトウェアには拡張子“DAT”のファイルを作るものがあります。いろいろ紛らわしいのでここでは標準の拡張子は“md”として扱っていますがViewWave は“SMC”や“DAT”の拡張子であっても読むことができます。
ViewWaveはKinemetricsのK2やEtnaの“EVT”ファイルを読むことができるはずですが, 最近の機種については残念ながら手元にないのでわかりません。
米国の主な強震データファイル
米国は強震観測の先駆者であり, 古くからデータベースが整備されています。ViewWave は以下の3つの主要なデータベースのデータファイルを読むことができます。
- 米国地質調査所(USGS)NSMPのファイル(*.smc)
- カリフォルニア州地質調査所(CGS)CSMIPのデータファイル(*.raw; *.v2)
- COSMOSのデータファイル(*.v1c; *.v2c)
データファイルの詳細は以下をご参照ください。
- NSMP Data - USGS: http://earthquake.usgs.gov/monitoring/nsmp/data.php
- SMC-format Data Files: http://escweb.wr.usgs.gov/nsmp-data/smcfmt.html
- Center for Engineering Strong Motion Data: http://strongmotioncenter.org/
- Data Format in “About CESMD”: http://strongmotioncenter.org/aboutcesmd.html
PEERデータベースファイル
もうひとつの米国で著名な強震データベースは, カリフォルニア大学バークレー校(UCB)のPEER Ground Motion Databaseでしょう。ViewWave は拡張子“AT2”のPEERデータベースのファイルを読むことができます。
- PEER Ground Motion Database: http://ngawest2.berkeley.edu/
ニュージーランドGeoNet強震データファイル
ニュージーランドのGeoNetは全国に強震観測網を展開しています。ViewWaveは拡張子“V1A”と“V2A”のGeoNetの強震データファイルを読むことができます。
- Strong-Motion Data - GeoNet: http://info.geonet.org.nz/display/appdata/Strong-Motion+Data